おはようございます・こんにちは・こんばんは

仏光です。
もし今 あなたが少しでも
「しんどいな」「もう無理かもしれない」と感じているのだとしたら
まず最初に伝えたいことがあります。
あなたは 弱くなんかありません。
ただ 長い間ずっと頑張り続けてきただけです。
それだけです。
本当に、それだけなのです。
私たちは ときに忘れてしまいます。
「頑張り続けた人ほど、疲れる」
という当たり前のことを。
人は“心の中で静かに倒れる”生き物
外から見れば元気そうに見える人でも
心の内側では静かに倒れていることがあります。
仏教では 心の中の疲れを「苦」と呼びます。
苦とは 特別な人だけが感じるものではありません。
生きている限り 私たち全員が抱える自然な感情です。
そして 苦しみの半分は「自分で自分を責めること」から生まれます。
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もっとやれたはずだ
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あのとき、ああ言えばよかった
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自分なんてまだまだだ
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他の人はできているのに、自分はできない
こんなふうに 自分を責めて心が折れそうになる。
けれど お釈迦さまはこう言っています。
「誰よりもまず、自分自身を大切にしなさい。」
これは 甘え ではありません。
自分を大切にできてこそ 人は前へ進めるのです。
心を強くするのは“努力”ではなく“休息”
多くの人が誤解しています。
心が弱っているとき 必要なのは「もっと頑張ること」だと。
でも 違います。
折れそうな枝に
さらに重りを乗せる人はいません。
まずは重りを降ろすことが何よりも先です。
疲れたとき 立ち止まるのは自然なこと。
呼吸が乱れたら 深呼吸をするでしょう?
心も同じです。
仏教でいう「止観(しかん)」とは
“立ち止まり 静かに心を観る”という意味です。
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今、何に疲れているのか
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何に傷ついているのか
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何を恐れているのか
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本当はどうしたいのか
こうした問いを、やさしく置いてみる。
答えは急がなくていいのです。
心はゆっくり 答えを教えてくれます。
才能がなくても 立派な人生は作れる
人生は競争ではありません。
あなたはあなたのペースで歩いていい。
でも 現代社会はいつも急かしてきます。
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早く成功しろ
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他人より優れろ
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負けるな
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劣るな
こんなメッセージが 私たちの心をじわじわと蝕みます。
しかし お釈迦さまはこう仰っています。
「他人と比べる者は、永遠に満たされない。」
本当に苦しめているのは
自分自身の人生ではなく
他人の人生と比べる癖なのです。
誰とも比べなくていい。
道に迷ってもいい。
遅くてもいい。
あなたの一歩は 世界でたったひとつの一歩です。
それは誰にも真似できない 美しい一歩なのです。
救われるのは、いつも“小さな行動”から
人生が大きく変わるのは
決して大きな出来事ではありません。
小さな行動の積み重ねが
心の景色をゆっくり変えていくのです。
たとえば
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朝、深呼吸をひとつ増やす
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誰にも言わず、ひとつだけ良い行いをする
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ほんの少し、自分を褒める
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5分でも、心を休める時間をつくる
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「今日もよく生きた」と自分に声をかける
こうした“小さな優しさ”が
心の中に少しずつ積み上がっていきます。
仏教ではこれを「善業」といいます。
善業は あなた自身の心に光を灯します。
たとえ誰も見ていなくても
その光は確かにあなたを照らします。

苦しみは“あなたの価値”を奪わない
苦しいとき、人は自分の価値まで見失ってしまいます。
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自分はだめだ
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自分なんていない方がいい
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自分には何もない
でも どうか覚えていてください。
苦しみは あなたの価値を1ミリも減らさない。
価値が減っているのではなく“見えていないだけ”。
曇り空の向こうに
太陽はいつもあります。
見えないだけで
消えてはいないのです。
同じように あなたの中にも確かな光があります。
その光は 消えたことなど一度もありません。
生きる意味は、見つけるのではなく“育てる”もの
多くの人が「生きる意味が欲しい」と願います。
けれど「意味」は空から降ってくるものではありません。
何かひとつ 小さなことを始めてみる。
それが やがて人生の意味へと育っていきます。
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誰かの役に立った
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誰かを笑顔にできた
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自分の心が少し軽くなった
これらはすべて 意味の芽です。
育つのには時間がいるけれど 確実に育っていきます。
あなたは、今日も生き抜いている。それが尊い。
最後に一番大事なことを伝えたいです。
今日も生きている それだけで あなたは尊いのです。
それは誰も奪うことができない価値です。
どれだけ落ち込んでもいい。
弱くなってもいい。
涙を流してもいい。
でも 生きているかぎり
何度でもやり直せる。
心はいつでも 何度でも立ち上がれます。
あなたの歩みは遅くてもいい。
止まってしまう日があってもいい。
後ろを向く日があってもいい。
大切なのは
また進む気持ちが ほんの少しでも戻ってくること。
その「少し」が 人生を変える力を持っているのです。
おわりに
あなたの心は これまでの人生で何度も傷つきながら、
それでもなお 前を向こうとしてきました。
疲れた心を責めないでください。
弱っている自分を嫌いにならないでください。
あなたは 今日まで必死に生きてきた。
それだけで 本当に立派な人です。
どうかこれからも 少しずつでいいので、
あなたのペースで歩いてください。
そして もしまた心が折れそうになったら、
いつでもここに戻ってきてください。
あなたの心に 静かであたたかい光がともるように。
心から そう願っています。
合掌
