おはようございます・こんにちは・こんばんは

仏光です。
私たちは日々 さまざまな出来事に心を揺らしながら生きています。
うまくいかない仕事・気の合わない人間関係
思い通りにならない現実。
何も悪いことをしていないのに なぜか疲れてしまう日々。
そんなときこそ お釈迦さまの教えは静かに
そして深く 私たちの心に寄り添ってくれます。
お釈迦さまはこう仰いました。
「心がすべてをつくり出す。
心が清らかなら
幸福はその人を追いかける。」
この言葉には 人が幸せに生きるための本質が込められています。
私たちは、外の出来事に幸せを求めがちです。
お金があれば・愛さえあれば・認められれば
幸せになれると思ってしまう。
しかし、お釈迦さまはそうではなく
「心が清らかであれば どんな状況でも幸福になれる」
と教えています。
たとえば同じ出来事でも
「なんで自分ばかりこんな目に」と思えば苦しみになるし
「この経験から学べることがある」と受け止めれば成長の糧になります。
出来事は変えられなくても
心の受け止め方は選べるのです。
私たちはいつも 心のフィルターを通して世界を見ています。
そのフィルターを少し磨くだけで 見える景色は驚くほど変わるものなのです。
お釈迦さまは
もう一つこんな言葉も残しています。
「自分だけを大事にすると
怒りや悲しみが湧いてくるのです。」
現代社会では
「自分を大切にする」ことが盛んに言われます。
それは確かに大事なこと
しかし「自分だけを」大切にする生き方になると
心は苦しみに傾きます。
自分の利益 自分の評価 自分の都合。
そうした思いに囚われると 人の言葉や態度がいちいち気になり
怒りや嫉妬が生まれます。
そして、思い通りにならない現実に悲しみが積もっていく。
仏教は教えてくれます。
自分の幸せだけを追いかける心は 結果的に不幸を生むのだと。
なぜなら「自分」だけを守ろうとするほど
他人を敵に感じてしまうからです。
逆に、他人の幸せを願う心を持ったとき
不思議と自分の心も穏やかになります。
これは理屈ではなく、心の法則です。
利他の心は、巡り巡って自分自身を癒やしていきます。
また、お釈迦さまはこうも言います。
「怒りは
投げた者の手をまず焼く。」
誰かを憎むとき その怒りは確かに相手に向けられているようで
実際は自分を焼いています。
腹を立てれば立てるほど 心は不安定になり
思考は濁っていく。
怒りを手放すとは 相手を許すことではなく
自分を苦しみから救う行為なのです。
日常でイライラする場面はたくさんあります。
職場の上司の一言・家族の態度・SNSのコメント。
けれど 怒りに反応する前に
「今 自分の心が熱くなっているな」と気づくだけで
怒りの炎は弱まります。
お釈迦さまが説いた「気づき(サティ)」の力は
私たちの感情を静かに整える最高の智慧です。

そしてもう一つ大切なのが「無常」という教え。
無常とは「すべては移り変わり 常に同じではない。」と言う思考のこと。
喜びも悲しみも どんな出来事も やがて形を変えていきます。
だからこそ 今この瞬間を大切に生きることが何よりも尊いのです。
幸せは遠くの未来にあるのではなく「今ここ」にしか存在しません。
無常を理解すると「執着」から少しずつ自由になれます。
人は「失いたくない」と思うほど不安になります。
「こうでなければ」「あの人でなければ」と思い込むほど
心は苦しくなる。
しかし「すべては変わる」と受け入れられれば
どんな別れも 終わりも 自然の流れとして受け止められるようになります。
お釈迦さまの教えは 決して難しい理論ではありません。
むしろ、日常の中でこそ生きる智慧。
たとえば朝、誰かに「おはよう」と言葉をかけること。
道で困っている人に手を差し伸べること。
怒りを感じたら一呼吸おくこと。
小さな一つひとつが 心を整える修行になります。
現代人は「時間がない」「余裕がない」と言いながら
心を置き去りにして生きています。
けれど、たった一分でもいい。
静かに目を閉じ 自分の呼吸を感じる時間を持つだけで
心の波は穏やかになります。
お釈迦さまが説かれた「瞑想(メディテーション)」は
特別な修行ではなく、心を自分のもとへ戻す行為なのです。
そして最後に、この言葉を贈ります。
「すべての苦しみは
己の心から生まれる。」
これは厳しく聞こえるかもしれません
しかし同時に深い希望の言葉でもあります。
苦しみが心から生まれるのなら
幸せもまた心から生み出せるということだからです。
外の世界がどうであれ 心の整え方ひとつで 人生の見え方は変わるのです。
大切なのは 何かを手に入れることではなく 心の持ち方を変えること。
誰かに勝つことではなく 自分の中の怒りや悲しみに負けないこと。
お釈迦さまの教えは
静かなようでいて 実はとても強い生き方を示しています。
今日という一日を、少しだけ丁寧に生きてみましょう。
人に優しく、自分にも優しく。
怒りを一つ減らし 感謝を一つ増やしてみる。
そうすれば、あなたの世界は静かに変わり始めます。
心を整える人が 人生を整えるのです。
お釈迦さまの教えは
過去の哲学ではなく 今を幸せに生きるための「実践の知恵」。
どうか今日も
自分の心をやさしく見つめてください。
そこに 幸福へのすべての答えがあります。
合掌
